昨日てるみくらぶが会見を開き正式に倒産になった事がニュースになりました。
先日も記事にしましたが私の身内がてるみくらぶを利用して台湾に行って2日目に事件は起こりました。
詳しくは以下の記事をご覧ください
払ったお金は戻ってくるのか?
重要な部分の回答として以下のQ&Aがありました。
長いので飛ばしてもらっても結論は書いてありますので構いません。
Q 利用できなかった/利用できない旅行ツアーの旅行代金の返金は受けられないのか。
A 弊社について東京地方裁判所より破産手続開始決定が下りましたため、大変申し訳ありませんが、弊社よりお客様に対する返金を実施することはできません。今後、大別して、以下の二種類の手続が進められることになります(この手続は、それぞれ別個独立の手続となりますので、お問合せ先も異なります。)。
① JATAによる弁済業務保証金制度
② 破産手続における取扱いQてるみくらぶから旅行ツアーに参加しないこと勧める/要望する通知を受け取ったため、ツアーに参加しなかった。その場合でも旅行代金の返金は受けられないのか。
A 弊社について東京地方裁判所より破産手続開始決定が下りましたため、大変申し訳ありませんが、弊社よりお客様に対する返金を実施することはできません。今後、大別して、以下の二種類の手続が進められることになります(この手続は、それぞれ別個独立の手続となりますので、お問合せ先も異なります。)。
① JATAによる弁済業務保証金制度
② 破産手続における取扱いQ てるみくらぶから旅行ツアーに参加しないことを勧める通知を受け取ったが、旅行ツアーに参加したところ、ホテルに宿泊できない、送迎バス等のサービスが受けられなかったことが原因で追加の支出をすることとなった。当該追加費用については、負担してもらえるのか。ホテル宿泊、送迎バス等のサービスのキャンセルはてるみくらぶが行ったのか。
A お客様が負担された追加支出費用につきましては、弊社について破産手続開始決定が下りましたため、大変申し訳ありませんが、弊社よりお客様に対する弁済を実施することはできません。今後、大別して、以下の二種類の手続が進められることになります(この手続は、それぞれ別個独立の手続となりますので、お問合せ先も異なります。)。
① JATAによる弁済業務保証金制度
② 破産手続における取扱いQ 旅行ツアーをキャンセルし、旅行代金の返金を待っていたところ、てるみくらぶが破産した。返金は受けられないのか。
A 弊社について東京地方裁判所より破産手続開始決定が下りましたため、大変申し訳ありませんが、弊社よりお客様に対する返金を実施することはできません。今後、大別して、以下の二種類の手続が進められることになります(この手続は、それぞれ別個独立の手続となりますので、お問合せ先も異なります。)。
① JATAによる弁済業務保証金制度
弊社は一般社団法人日本旅行業協会(通称“JATA”)の保証社員でありますので、所定の条件及び範囲において、下記の弁済業務保証金制度に基づく弁済の対象となります。手続の詳細につきましては、「旅行代金をお支払いいただいたお客様へ」をご参照下さい。
② 破産手続における取扱い
お客様の追加費用に係る債権については、破産手続において認められる場合には、一般の破産債権として取り扱われます。一般の破産債権は、破産手続において優先的に取り扱われる財団債権(たとえば、公租公課や一部の労働債権)や優先的破産債権(たとえば、一部の労働債権)を控除した後、なお残額がある場合には、他の一般債権(この中には、お客様のほか、金融機関のみなさま、お取引先のみなさまなどが含まれることになります。)の金額に按分して配当が実施されることになります。もっとも、今回の手続においては、多数のお客様が存在するため、弊社が保有する財産の状況を勘案する限り、お客様に対する配当が実施されるかどうか現時点において明らかではございません。今後、破産手続の進捗に応じて、破産管財人から債権者集会またはHPを通じて告知等を行いますので、大変お手数をお掛けしますが、随時ご確認いただければと存じます。
お客様に多大なるご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。
つまり、てるみくらぶの今回の件はお金を振り込んでツアー当日を待ってた人も、渡航待機を強いられていた人も、現地で追加出費を強いられた人も破産前にキャンセルして返金を待っていた人もひっくるめて、てるみくらぶが返金は出来なくなったという事です。
破産手続きを取った以上資産は凍結されるのでこれは理解出来ますし、分かっていました。
問題はどの程度の資産が残っていて一般債権者に分配は可能なのかどうかです。上記引用元の最後の部分を見る限り
破産手続において優先的に取り扱われる財団債権(たとえば、公租公課や一部の労働債権)や優先的破産債権(たとえば、一部の労働債権)を控除した後、なお残額がある場合には、他の一般債権(この中には、お客様のほか、金融機関のみなさま、お取引先のみなさまなどが含まれることになります。)の金額に按分して配当が実施されることになります。もっとも、今回の手続においては、多数のお客様が存在するため、弊社が保有する財産の状況を勘案する限り、お客様に対する配当が実施されるかどうか現時点において明らかではございません。
と書かれていますので多分てるみくらぶの資産が一般債権者に回ってきたとしても雀の涙も残らない事はこの文を見ても明らかです。
まず破産という事で債務処理をする費用、破産した会社の管理費用、裁判にかかる費用、国税や地方税、社会保険料、従業員の給料等がてるみくらぶの資産から優先して払われます。
それでもてるみくらぶ資産が残るようであれば一般債権者(金融機関、取引先企業、顧客)などで分け合う事になり、引用元を見ても一般債権者に回ってくる分なんてどう考えて無いと思います。というかそれだけの資産があったならデフォルトになってなかったはずです。
弁済業務保証金制度では賄いきれない
またJATAによる弁済業務保証金制度についても会見でてるみくらぶの弁護士は以下のように発言しています。
ー弁済保証金と破産手続きによる配当、被害者のみなさんの総額には届かないと思う。旅行を予定して代金を支払った方、何割くらい返ってくると思ったら良いのか。
弁護士「現状で試算は難しいので何割とは申し上げられない。ただ例えば一般債権、特に顧客の債権が99億だとして、弁済保証金が1億2,000万円ということであれば、JATAからの返済はひとつそういった数字を元に試算できるかなと思う。いまの数字を計算していただければ。」ーただ半分に満たないとか。
弁護士「1億2000万円に99億ですから、ざっくりいうと1%くらい。弁済保証金の配当の割合。」
つまりてるみくらぶにお金を払ってしまっている顧客の損害額が99億でこれをみんなで分け合いなさいという事です。
弁済保証金1億2千万をみんなで分け合うと一人頭1%の金額しか戻ってこないという事です。もちろんこの99億の中には取引先等の費用は入っていませんので純粋にてるみくらぶに旅行代金をお払った顧客です。
取引関係(ランドオペレーターやホテル等)の損害は18億円程と会見で言われていました。
私の親戚が追加で払った費用は2人で14万円程だったので戻ってきたとしても1400円程度になる計算です。
これだと正直手続きをする手間の方が高くついてやる意味が無くなってきます。
まとめ
現状どう考えても絶望的としか言いようがありません。幸い私の親戚は1人7万程度の出費が増えただけで済みましたし、何より本人たちがあっけらかんとして予定を変更して台北を満喫していたようなので良かったのですが、ヨーロッパ等高額なツアーに申し込まれた方の気持ちを考えるといたたまれません。
金額云々もそうですが、会見で質問されていたように旅というのは時間や思いも付随してくるものだと思います。それだけに今回の事は当事者ではありませんが残念でなりません。
※JATAにてるみくらぶの弁済業務保証金制度にかかる認証の受付が開始されました。
申請される方は日本旅行業協会の公式ページから認証手続きをしてください。
最終的に認証手続きをした人たちで1億2千万を分け合う形になるはずです、例えば全員認証したとすると99億で1億2千万を割ると約1%になるので10万なら1000円みたいな感じに。
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